リフォーム第4段 襖張り替えました。

前回の投稿から2年8ヶ月も経ってしまいました。
協力隊の任期が終わるタイミングで息子家族がスペインから帰国し同居を開始。本格的にゲストハウスとスペイン料理レストランのDIYに着手。半年の改装期間を経て2023年3月にプレオープン。昨年春には町内に息子たちの家も見つかり、またもやDIYに着手。秋に引越しも完了したことで久しぶりにペースが戻ってきました。
9年前に東京から1人でスペインに渡った息子は、可愛い嫁と天使のような孫を連れて巣立った時と違ってしまった実家(母の移住先)に戻ってきてくれました。こうしてこの2年8ヶ月は嬉しくも忙しく怒涛のように過ぎていったのでした。

っということで、襖の貼り替えです。
彼らの帰国は孫(当時1歳2ヶ月)だけでなく猫も一緒。同居した2年間で当然のように襖は見るも無残な姿に。。

猫の爪とぎのほころびをつまんで拡大する小さな手。ビリビリ面白いよね

襖を張り替えるに当たって

襖って建具であると同時に壁でもあります。取り払うことによって部屋を一続きの大広間に変身させてしまう優れものです。日本の建築様式って本当に素晴らしい。
当然面積が大きく部屋に与えるインパクトも計り知れない。だからこそ張り替える面材をどうするかものすごく悩みました。

モダンにするのもいいなぁ。ウィリアムモリスのクロス(壁紙)なんてどうだろうとか、モダンというなら桂離宮のように市松模様と色和紙の組み合わせは?とか、調べていくと大型プリンターで出力した名画シリーズなんていうのもあるらしい。伊藤若冲の群魚図なんて垂涎もの。これは悩ましい。

サンプルを取り寄せて悩んだバリエーションの数々。まだまだたくさん取り寄せてます

散々、さんざん、サンザン悩んで迷った挙句、ど定番の麻糸入りの無地に落ち着きました。
クロス(壁紙)は不燃指定なので防炎素材としては安心ですが塩化ビニールなんです。若冲のプリントはおそらくインクジェット印刷。原画サイズもそこそこ大きいですが、襖サイズにするには縮尺率に無理があるし画像が粗め。そんなことを考えているうちにシンプルな麻糸無地に行き着きました。
コストパフォーマンスが優れているし、何より朽ちたら土に還る素材がやっぱり安心。
落ち着くところに落ち着いてポチッと購入ボタンを押したら到着までに下準備です。

先ずは襖の種類を確認

我が家の襖は、和室同士の間仕切りと押入れ、和室と廊下を仕切る本襖が計7本と和室と廊下、和室と洋室を仕切る戸襖が3本。
今回押入れの雲華紙2枚は痛みが少ないので端折ることにします。それでも16面の施工です。

さて手始めは工程の少ない戸襖から。。引き手を外し、のぞいた穴から古い襖紙を剥がしていきます。この作業をしている今は1月中旬。三重県南部はずぅーっと乾燥注意報が発令されていて、だからなのかはたまた劣化のせいなのか、気持ちよくパリパリと剥がれていきます。
今時はちょっと検索すれば素人さんからプロの方まで事細かく情報を開示してくれています。そこによると襖張りは乾燥している時期は避けた方が良いとありました。う〜ん素直に時期を延ばすか。。でも思い立ったら止められない。。結果張り終わった現在でも問題は出ていません。

戸襖の面紙を剥がすとそこはベニアだった。

襖に使用する糊はでんぷんのりです。袋張りになっているので周囲にしか糊は付いていません。だから簡単に剥せるんですね。周囲の剥がしきれないところも霧吹きや濡れタオルで水を含ませて少し時間を置くと面白いようにペロリンと剥がれます。
襖張りの工程を紹介する動画の中には、糊に木工用ボンドを混ぜると早く乾くとプロの方がいっていましたが、後々の張り替えを考えると剥がしやすく綺麗に拭き取れるでんぷん糊が良いように思います。乾かす時間は掛かるといってもカラッカラのこの時期ですから一晩ですっかり乾いてしまいました。笑。

本襖は解体から

本襖は枠を外すという工程が必要です。襖には天地左右がありますので、外す前に四方の枠全てに「↑表上」「↑表下」「↑表右」「↑表左」というようにマスキングテープなどで印をつけておきます。「↑」は天地の上を表しています。引き手のある位置に貼って置くと後で引き手穴を開ける時に目印になるので便利です。

最初に引き手を外します。検索した動画などでは鋲抜きで簡単にひょいひょいと引き手の釘を抜いてるんですが、実際やってみると釘の頭が平べったくて全然掴めない。泣。。仕方ないので彫刻刀の刃を釘の頭に引っ掛けてテコの原理で頭を持ち上げて抜くという手法に変更。うまくいかない時は家にあるもので工夫するってことも大切です。
枠は襖を閉めた時に内側になるマスと呼ばれる長手から外し、次に上(かみ)下(しも)、引き手側のドブの順で外します。
我が家の本襖は長手の枠がスクリュービスを使ったスライド式ではなく、全てふすま釘で打ち付けてある「ぶつけ」という取り付け方。前に張り替えたのはいつなのか釘がさび付いてびくともしません。今回のためにインテリアバールという専用の工具を新調したのですが、全く隙間がないのですから役に立ちません。結局左官用のヘラをなんとか枠と本体の間にねじ込みヘラを金づちで叩くという荒技で枠を外しました。何本か枠の漆が少し剥げてしまったものもありましたが、そこはDIYなので片目をつぶって見ないふりです。。

ぺりぺりとこ気味よく剥がれる面紙と茶ちり紙。本体引き手のあたりに補修の跡が見られます。

事前準備

戸襖、本襖の面紙を全て剥がしたら茶ちりも取れる範囲で剥がします。新たに袋張りをするのであまり神経質にならなくても大丈夫。ただ剥がしたらすぐに襖に番号、表、上下がわかるように鉛筆などで印をつけます。設置位置から時計回りで番号をフルとわかりやすいです。

あらかた綺麗に剥がせたら全ての襖の茶ちりと面紙を事前に裁断しておきます。
先ずは茶ちりの裁断。茶ちりも何種類かあるようです。47cm×63cmサイズをよく目にしますが、このサイズだと幅の狭い襖にはどうにも取り都合が悪いし貼る工程がやたら増えてしまいそう。そこで90cm×30mのロール状になっているモノを見つけて購入しました。茶ちりは袋貼りするので、たくさん貼る方が良いらしいのですがDIYですから工程の少なさとコストパフォーマンスを重視します。
30mの長手を襖の幅寸法とし、90cmの短手の方は単純に1/2(45cm)に裁断します。我が家の襖は高さ175cmでしたので45cmを4枚貼りすると重ね代も含めてちょうど良い塩梅。
戸襖の茶ちりは枠の内側より左右1cmくらい小さくカット。この1cmが面紙を貼る糊代となります。本襖はフチに巻き込むので横幅+襖の厚みでカット。こうすると巻き込んだ時に両サイドが1/2巻き込まれることになります。上下も巻き込みますが、縦方向は4枚貼るので重ね代で調整です。文章にするとややこしいですが重ね代は最低0.8cmあれば大丈夫。重なりが多いぶんには何cmでも問題なしです。
ロールタイプの茶ちり紙は裁断してあるものより厚めでクラフト紙っぽい感じ。薄いものの方が上質らしいのですが、素人にはしっかりしたモノの方が扱いやすいように感じます。

そうこうしている内にポチった襖紙も到着し、次は面紙の裁断です。
戸襖と本襖では面紙の裁断方法が異なります。
先ずは戸襖から。上辺と左右に1cmくらいの切り代を取ってざっくり裁断しておきます。
これだけです。張り付けた後に余分にとった切り代分を戸襖の上で直に裁断するので、ここではざっくりで大丈夫。
本襖の方は少々面倒で、計って切るのではなくそれぞれの襖をトレースして裁断します。
たいていの場合、建具は開口部に合わせて調整して作られているので個々が微妙に違っている可能性がありそれを加味してだそう。
床(畳)に広げて作業しても良いのですが、今回は枚数があるのでペケ台と呼ばれるコンパネを十字に組み合わせる足に以前閉開が邪魔で取り外したフラッシュドアを乗せて簡易作業台を作りました。糊付けにも作業台があると俄然便利です。
そうそう、床面もブルーシートなどで養生して置くと良いです。紙の切れ端や糊が垂れたりしますので。。
ということで、面紙を剥がして裸になった襖の表面を上にして作業台の上に置きます。両面を張り替える場合は2枚重ねて1度にカットしてOK。その場合襖紙は中表に重ねます。襖紙の端を襖の下端にぴったりと合わせます。ズレないように襖紙の上に定規や重しになるものを乗せて置きます。次に片方の長手を下に置いた襖のへりに沿ってなぞり襖の角を紙に移します。その線に沿って下の襖のヘリに沿うようにカッターでカットしていきます。
本襖の面紙はこういったカット工程があるために茶ちりを張る前に面紙をカットするんですって。茶ちりを袋貼りしてからだとカッターを滑らせている時にせっかく貼った茶ちりを切ってしまうかもしれないので。
あと、紙を切るときはその都度カッターの刃はこまめに折って使うのが最大のポイントです!

これで下辺と片方の長手が襖とぴったりになりました。長方形の襖ですが角がぴったり90度になるとは限らないので、このように襖に合わせてカットするのが正解だそうです。
次に面紙の下辺を襖の厚さ分手前に引きます。均等になるよう注意してゆっくりずらしましょう。次はカットした長手も同じように襖の厚み分ずらします。
まだカットしていない上辺と逆の長手を襖のヘリに沿ってなぞりながら角を出し、先ほどと同じようにカッターでカットします。
切り終わったら必ず襖の番号と上下がわかるように裏の下辺に印をつけておきます。これを貼り直す枚数分繰り返します。

茶ちりの袋張り

いよいよ糊付けと張り付け工程ですが、その前に下張り状態の裸の襖を補修していきます。この時先にカットした茶ちりの切れ端が使えますので、捨てずに取っておきましょう。
でんぷん糊を水で伸ばします。通常ホームセンターなどで売られているでんぷん糊は300g。半分くらいを容器に取り少しづつ水を入れ平バケで糊を潰すように伸ばします。一度に水を入れるとダマになるので水は少しづつです。濃度は正直好みだと思います。あまり硬いと塗りにくいですし、薄すぎても接着力が弱ります。
糊がとけて均一になったら穴や凹みが隠れる大きさに切った茶ちりをペタペタと貼っていきます。紙の形とかまっすぐにとか神経質にならなくても大丈夫。仕上がりに全く影響ありません。

さてさてやっと貼り付けの工程です。今回茶ちりは片面に4枚貼りしますので4枚づつ糊付けしていきます。カットしておいた茶ちりの番号と襖の番号を確認し襖は壁に立てかけます。糊付けした茶ちりは自重で下に垂れるので立て貼りが楽なようです。
4枚重ねた茶ちりは作業台の上でトントンと揃えます。揃えたら寝かせて角からくるくると丸めます。作業台の上で丸めた手をパッと離すと綺麗に少しづつずれてくれます。茶ちりの糊代は0.5cm〜0.8cm。ずれが糊代になるまでくるくるパッを繰り返します。

くるくるパッっとするとあら不思議あっという間に糊代の完成!
縁ギリギリで糊付けすると作業台が汚れないよ

程よく糊代ができたら作業台のコーナーに茶ちりの角を合わせます。対角の角に茶ちりや面紙の切れ端を敷いて置くと作業台が汚れません。2辺に糊付けしたら天地を変えて作業台の角に合わせます。こちらは糊代のずれがない方ですので1枚づつ糊付けします。

コーナーはツノみたく三角に寄せて手でちぎる

糊付けした茶ちりの両端を持って襖の上辺から張り込みます。巻き込み分だけ余分に上を出し軽く押さえ左右の出を確認します。この時曲がってしまっても焦らなくて大丈夫。そっと剥がして貼り直せばいいんです。位置が決まったら真ん中から上下左右に撫でバケで均して上辺、左右、コーナーの順に指でしっかりと圧着していきます。
上辺を貼り終えたら襖の天地をひっくり返して今度は下辺。真ん中の2枚は重なりが均一になるようにバランスをみながら貼ります。
最後は番号と天地の印を忘れずに。しっかり乾かしてから次の工程に移ります。

説明が前後しますが、茶ちりは周囲にほんのちょっとの幅を糊付けしてるだけで真ん中に糊はついていません。空洞なんです。袋状だから袋張り。
木を組んで作った襖の下地を面に響かせないための先人の智慧と技。しかも面材にペッタリと貼り付かないからふくよかで優雅に仕上がるんだそう。丈夫な和紙だからこそさすがです。

続いて面紙

面紙(襖紙)は四方と真ん中で糊の濃さを変えます。まず真ん中につける水糊づくり。もし茶ちりを貼る時に使った糊が残っていたらそのまま薄めて使っちゃいましょう。糊はその日のうちに使い切らなくても大丈夫。ラップでもしておけば作業が何日かに渡っても練り直して使えます。水糊の濃さはほとんどビチャビチャ。うっすら水に色がつくくらいで十分。プロの職人さんは水だけで貼る方もいるそうですが。。

次に四方につける糊。こちらは少し固めに練ります。袋には一袋で襖2枚分と書かれていますので16枚貼るなら8こ必要かと思ったんですが、お店に在庫が5こしかなく、足りなくなったら買い足そうと思っていたら、なんと1こで16枚貼れちゃいました。茶ちりと水糊で半分使ったので1.5こしか使ってません。1こ100円くらいのモノなので良いのですが、少なめに用意して買い足すくらいでも良いようです。

手前が濃い糊で奥が水糊

茶ちり同様面紙も襖と紙の番号を確認して襖は立てかけます。
襖紙は厚みがあるので巻きグセが治りにくいです。糊を乗せてもクルンはおさまらないので表面に糊がついたら厄介です。糊を乗せるので重石も置けません。なので事前にできるだけ巻きグセは直しておきます。この時に紙に折りじわができても大丈夫。糊をつければ戻ります。

作業台の角に面紙の角を合わせて広げ、2辺に濃い糊を幅5cmくらいにつけます。刷毛を変えて真ん中に水糊。全面にたっぷり含ませます。先に糊付けした2辺にはかからないようにね。糊が薄まっちゃうから。
半分に折って天地を返します。糊がついてるのに半分に折っちゃうの〜? 大丈夫です。貼りついたりしません。難なく剥がれます。ただし横着せず紙の両端を持って優しく広げます。残りの2辺に濃い糊をつけます。ここでしばしのベンチタイム。紙が水分を吸って伸びるように30秒くらい置いておきます。

さあいよいよ張り付け。先ずは戸襖から。
戸襖は下辺から張っていきますので下辺を上にします。
糊付けした面紙の下側の両端を持ち、糊面をひきづらないように注意しながら持ち上げます。立てかけた戸襖を手前に引き寄せ下辺の枠(回り縁)に気持ちかぶるくらい(0.5mmくらい)に合わせます。戸襖を手前に倒すのは位置極めする前に不用意に張り付かないようにするため。上辺の位置を決めたら左右の切り代が均等に出ているかを確認します。撫でバケで上下左右にさっと空気を抜いて均します。
天地を返して上辺から枠(回り縁)のキワにヘラやガイドをあて面紙を圧着するようになぞります。面紙を枠(回り縁)の下に入れ込むくらいの感覚で入隅にしっかりラインをつけていきます。続いて左右。張り付けた時は枠にくっついていた切り代が入隅を押さえたことで立ち上がりました。
カットも上辺からです。左右の角は上辺を立てて左右の切り代を折り込んだ状態にしてガイドを当てます。角の奥に刃を差し込むようにカッターを立てガイドをづらしながらぐっ・ぐっとカッターを動かしてカットしていきます。カッターの刃は一片を切るごとに折りましょう。ここでケチってはいけません。切れ味が美しさの一番のポイントです。
3辺のカットが終わったら枠についた糊を拭き取ります。この時もガイドを当てて紙を保護しながら拭き取ります。
実は、引き違いの2枚の戸襖は上記の方法で張り込んだのですが、もう1本の開きの戸襖は蝶番を外さずそのまま施工しました。古い建物ですので蝶番がマイナスの木ネジで固定されていてネジ山を壊してしまう可能性があるので横着しました。笑。それでもでんぷん糊ですから剥がしやすく調整は可能です。問題なく綺麗に張れましたよ。

本襖は茶ちりの時のように巻き込みますので、襖の厚みの半分ほど上辺に巻き代をとって上辺の位置を決めます。左右の出を確認して撫でバケで上下左右にさっと空気を抜いて均します。
上辺から巻き込み指で圧着し角は両サイドからたぐり寄せるように角に三角にツノを立たせます。茶ちりは手で千切れましたが、襖紙は麻糸が入っているのでちぎれません。乾いてからカッターでカットします。
天地を変えて下辺も巻き込み天地を元に戻します。
これまでは番号や天地の印を直接書き込めましたが、面紙にはそうもいきません。引き手の穴をそっと撫でて探りそこに襖の番号の数だけ穴を開け目印にします。

貼り終えたばかりは表面が波打ってゆらゆら。。少し心配に。。

いよいよ最終仕上げ

貼り終えた直後は波打っていた表面も一晩乾かすとピンと張りが出ます。和紙って本当に優れモノです。湿っていると柔らかくなるし繊維が絡み合っているので破れにくいから扱いやすい。なのに乾くとピンと張ってシワも伸び、これ本当に自分で張ったん?と思うほどの仕上がりです。
さあ見とれていないで枠の取り付けです。
外して置いた枠を水拭きして汚れを取り、外した順とは逆に引き手側のドブ、下(しも)上(かみ)、内側にくるマスの順で取り付けていきます。最後に引き手の穴に放射状に切り込みを入れ引き手を取り付けて完成!

乾燥したらピッシーっと!美しく貼れました
真っ白に生まれ変わった襖たち。。初めてでも美しく張れました

途中本当に綺麗になるのかしらん?失敗してたら損失やなぁと思ったりもしましたが、無事ミッション完了です。我ながらうまくいったと自画自賛。
16面の襖の張り替えの材料費はしめて15,000円。プロにお願いする相場のおおよそ1/3の費用ということになります。当然プロに依頼する方が仕上がりはもっともっと綺麗でしょう。まあここは金額というより、どういう構造で襖ができているのかを知ったり、DIYでもそれなりにできるということを検証したり、そして何よりも楽しんだことに重きを置きたいと思います。

実は、我が家には押し入れ用の襖があと2枚あります。その押入れはクローゼットにしていて襖だとどうしても半分の開口部しか得られないのが悩みのタネ。そこで今回思い切って襖を外しカーテンを自作してみました。これまで引き出し式の衣装ケースのレイアウトが限られていましたが、全開放のカーテンなら置き場所を選びません。使い勝手がぐっと向上しました。
そして、このカーテンが麻素材の白だったこともあり、襖の面を柄モノにすることもなく、色モノにすることもなく、麻糸入りの白無地にした決め手です。色と素材の統一感があることでクローゼットのカーテンが和室の中でも浮いて見えないという効果があります。

クローゼットとして使用している押入れは襖を外してカーテンに

我が家ではベッドリネンは麻と決めています。冬は暖かく、夏はひんやりと涼しくもう何十年もリピートして愛用しています。長年使っているとシーツの腰が当たる部分がどうしても磨耗してきます。薄くなる部分はそこだけなので勿体無くて捨てられません。そうしてストックされたシーツの綺麗なところを使ってカーテンにしてみました。我が家ではフラットシーツを使っているので四隅だけ始末してあるただの布。カーテンに仕立てるのも簡単です。
手前ののれん部分は、以前は作り付けの洋ダンスでした。木目プリントのテッカテカの化粧合板で気になって仕方なかった。湿気がこもりがちで頻繁に開放しておかないとカビ臭がするのも相まって洋ダンスを解体し、シーツののれんで目隠ししています。通気性が改善されこもった感が解消されました。

本当に久しぶりの投稿でリフォーム報告のつもりが、DIYのHow to解説みたいになってしまいました。昨今の日本は年々空き家の数が増えています。その中にはまだまだ現役で使用できる家屋が多くあります。大切に修繕しながら自分の好みに変えて暮らしを楽しむ方が増えることを願っています。


それでは、hasta luego!

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